今回は、いわゆる「ピアノ教室」について思うところをいろいろ書いていきます。
あなたは「教室」タイプか「道場」タイプか?
いきなり脱線しますが、将棋の場合、「教室」というものの他に
「道場」というものもあります。(2つを兼ねているケースもあるでしょう)
「道場」っていうのは、
- 勉強はかってにしてください。
- 来れば手合いをつけてあげます。勝ち負けに応じて、段級を認定します。
「教室」というのは、
- 先生があなたに「駒落ち」などのハンデありで将棋を教えてあげます。
- 生徒同士で対局するもします。
というスタンスのところです。
で、ピアノに関しての、この辺の事情は
「道場」的なものはないのです。
あるのは「教室」的なものだけ。
なのです。
私は、ほとんど「ピアノ教室」に通った経験がありません。
(教室歴は、ピアノが1年弱、音楽理論が1年、といったところ)
なぜかというと、わたしはけっこうな「実戦派」タイプで、
「将棋道場」のような環境の方がやる気になるから、だと思うのですね。
あえて言うと「ジャムセッション」「バンド」が道場に当たるのかな、という気がします。
ピアノを始めた当時は、
ジャズのジャムセッションなど、存在すら知らなかったですし、、、
バンドもやればよかったな、と今さらになって思います。
(バンコクで無国籍バンドをやるのが私の夢の一つです)
そこで、
「道場的」なものが好きな人は、「バンド」「ジャムセッション」に参加する方が幸せになれる気がします。
「教室的」なものが好きな人だけが「ピアノ教室」を検討しましょう。
あなたは、自分がやりたい音楽をわかっているか?
私も、タイでタイ人に日本語を教える教員をしているので思うのですが、
教える側にとって、「何をやりたいのかわからない」生徒さんというのは、
なかなか扱いに困るのです。
- この試験に合格したいから指導してくれ
- 会社で日本語を使うので、そこを重点的に教えてくれ
とか言われれば、それ相応の教材を用意したりして、スムーズに教えることができるのです。
ただ、あまりに門外漢だと、何をやっていいかそれもわからない、という状態だと思うのです。その点では、個人より大手の方が入り口としてはいいと思います。
ピアノの場合、大手の教室だと
「〇〇コース」みたいなのがいくつか用意されていて、その中から自分に合ったものを選ぶようになっているのです。
たとえば、ヤマハの大人向けピアノ・鍵盤楽器だと、
「はじめてピアノ」「大人のピアノ」「ポップスタイルピアノ」
「ジャズピアノ」「キーボード」「大人のエレクトーン」「大人のピアニカ」
から選ぶようになっているようで、カリキュラムがちゃんと存在することから、ある程度、均質なレッスンを担保できる、という感じです。
↓もし日本にいたら、私だったらこういうコースを選びたいです。
わたしは以前、ヤマハの
「クラビノーバはじめてレッスン」(たしかそんな名前)というコースに通ったことがあります。
クラシックはあまり気が進まなくて、コードを押すと自動伴奏をしてくれるクラビノーバという楽器は自分に合ってるような気がしました。
まあ、そんだけの理由でしたが。。。
ある程度は、自分の中でやりたい「音楽ジャンル」が明確になってからピアノ教室を探すといいと思いますね。。。ジャズなのか、クラシックなのか、ポップスなのか。
ポップスでも、弾き語り系なのか、ロック系、フュージョン系、アニソンボカロ系などなど。
ジャンルによっては、「必要な技術や知識が大きく異なる」のですから。
YOUTUBEでいろんなピアノ演奏を聞いて、
「こんなのやりたい」と思う動画を見つけましょう。
「こういうのが弾きたいので、こういうのを教えてくれるピアノ教室を探しています」
といった感じで動画を見せれば「それなら、、、」という感じで話が進むのではないでしょうか。
まあ、好きな動画が「PAN PIANO」さんだった場合、
「はあ。コスプレがお好きなんですね」ということに話が進んでしまいそうですが。
自分がやりたいピアノスタイルがわかってること。
これ、すごく大事です。
たとえば、変な話ですが
「男子に負けないような強い女子になりたくて、バドミントンをしていました」
という女子を教えたことがあります。
「いや、、、だったらテコンドーとかムエタイとか、もっと適切なのがあるだろ!」
と一応、ツッコミを入れておきました。
でも、下の写真を見ると、
なんとなーく彼女の言ってることも一理あるような気がするのです。スポーツは偉大ですね。
ピアノは本当にはじめてで何もわからないから
「とりあえず基本から教えて」という
丸投げも
ありといえばありですけどね。
あなたにはそもそもピアノを習う時間があるのか?
最後に一番大事なこと。
自分が現物のピアノに触れる日って、週に3日しかないんですよね。
水曜日の朝から金曜日の夜までは、娘の住むコンドミニアム(部屋が狭いのでピアノなし)にいるし…
土曜日も外出してるので…。
お恥ずかしいことに、労働はあまりしてないのですが、
移動などの時間が長くて、効率が悪いです。
余談ですが、移動時間って無駄の極みですよね。
「買い物も仕事もネットで完結する未来社会」の到来を待ちたいところです。
でも、このブログの読者さんも、そういう人多いのではないでしょうか。
なんか、毎日バタバタしていて忙しい。落ち着いてピアノ練習なんて出来ないよ、という方が。
つまり、何が言いたいかというと、
普通の人がピアノをやるのはまず無理、ということです。
オトナの方がピアノのレッスンに通って、長年の間続いているのって、まず見たことがないです。一人も、です。一人も見たことがない。
理由は諸説あるのでしょうが、
1.オトナになると頑固になり、新しいことを学べなくなる。
2.オトナは時間がない。家庭や仕事に忙殺されている。
この2つかなと思います。
だから、本気でピアノをやりたいという酔狂なオトナのあなたは、
もし独身なら、フルタイムの仕事をやめてバイトしながらピアノに人生をささげる。
音楽に仕える司祭、のような存在にならないと大成はむずかしいでしょう。
今日は、「ピアノ教室」に通う前に〇〇だけは考えておこう3選。
という記事を書かせていただきました。
まとめると、
- あなたは教室に向いているタイプか?
- あなたは自分がやりたい音楽ジャンルがわかっているか?
- あなたはそもそも時間があるか?
でした。参考にしていただけましたら幸いです。