ピアノが好きすぎるブログ

イチのつく日に更新しています。

「短調のソルフェージュ視唱」は「Based-Do」がよさそうだ

 


ピアノの練習を毎日やっている中で、

(どうして短調の曲が覚えられないんだろう?)

というのが、長年の悩みです。

 

というのも、私のピアノは、

「楽譜」になるべく頼らずに

「頭の中のメロディからダイレクトに」演奏する

 

Play By Earと呼ばれるスタイルなので、

音感が命 なのです。

 

しかし、最近、短調苦手問題において

ブレイクスルーというか、やり方を変えたので、

その辺のことを記事にしてみます。

 

二つの流派が対立している短調ソルフェージュ界隈

耳コピーやPlay By Earのためになくてはならない音感。

音感を養う基本はソルフェージュです。

ソルフェージュは聴音とか楽典とか、広い範囲の音楽基礎教育なのですが、

ここでは特に「視唱」と呼ばれるテクニックを示します。

 

※「視唱」楽譜を見て音程やリズム等を正しく階名(ドレミ)で歌えるようになるための勉強

 

そして

短調(マイナースケール)の視唱には、

La-Based minor と Do-Based minor の2つの派閥が

「北斗神拳」と「南斗聖拳」のように存在していたのでした。

 

一介の音楽学徒のわたしは、さしたる理由もなく、

今までLa-Based minorの世界で生きて来たのです。

 

f:id:pianosukisugiru:20210417015740p:plain

上記の例は Gナチュラルマイナースケール。

Bbメジャースケールの音階をそのまま使う方法がLa-Based minorです。 

 

この方法(La-Based minor)に至るのに参考にしたブログが下記です。

「ずっしー」氏という有名な方のブログです。

 

zussie-piano.com

記事の中で、ずっしー氏は

区別しなくて本当に問題ないのかと思うかもしれませんが、そもそも長調と短調は境目が曖昧なものなのです。

 と述べています。

ずっしー氏の音感は、曲の中に「短調っぽいところ」「長調っぽいところ」があって、どこで分けたらいいかわからないと感じるのでしょう。

だから区別しなくてもいい。

そうおっしゃっているのですね。

 

たしかにそういう曲もたくさんあります。

たとえば「Fly Me To The Moon」がそうでしょう。

また、そういう「あいまいな」曲は、ずっしー氏のおっしゃる通り、

La-Based minorで歌う方が理にかなっていると言えます。

 

しかし、私はLa-Based minorでは「ソルフェージュの言葉」Do,Re,Mi、、、と

「音の感覚」がうまく結びつかなかったのです。

 

その理由が、やっとわかりました。

 

Do-Based minorとは何か、かんたんに説明しよう

 

f:id:pianosukisugiru:20210417021826p:plain

まずはDo-Based minorの説明をサクッとします。 

 

GマイナースケールをDo-Based minorで歌うと、こうなります。

長音階と比較して

第3音がMi(ミ)ではなくMe(メ)

第6音がLa(ラ)ではなくLe(レ)

第7音がTi(ティ)ではなく(テ)

 

 

まず、短音階は、視覚的に長音階の3,6,7番目が半音下がっているのですが、

それがパッと視覚的にわかりますね。

視覚的だけでなく、ソルフェージュの「言葉」的にもわかるのです。

 半音下がるときは、元の音の子音はそのままで母音を「e」に変える。

 

例として

「Me」だったら「Mi」の半音下なんだなあ、ということが

直感的にわかる。

M(子音)はそのままで母音がiからeに変わっている。

 

わたしがこの方法を採用するに至ったのには、

短調ソルフェージュのあまりの進歩の遅さから、いろいろググりまして、

UNOジャズ.COM というサイトを見つけたのが大きいです。

 

unojazz.com

 

このUNOジャズ.COMさんの記事を読むと

専門家の立場から明快な説明がされているので、

それを読めば事足りるのですが

 

この記事には

実際に自分で実践してみた感想を書きます。

Do-Based minorの方が歌いやすい、その理由が経験的にわかったので、

そこをシェアします。

 

わたしが「Do-Based minor」にソルフェージュの歌い方を変えた最大の理由。

 

「テンデンシー」それはすなわち「メロディあるある」

UNOジャズさんに詳しい説明がありますが、

メロディには「テンデンシー(Tendency)」というものがあるのですね。

日本語では「傾向」と訳される言葉ですが。

 

具体的に言うと

曲は最後はDo(ド)で終わるのが普通だよね。とか

長音階でTi(ティ)のあとはDo(ド)に解決することが多いよね

 

のような「普通だよね」「ことが多いよね」

今風に言うと「あるある」ですね。

 

この「あるある」は

Do、Me、Sol が「安定した音」で

Re,Fa,Le,Te が「不安定な音」であることから、

不安定な音が安定した音に向かってゆくという

性質、というか、法則のようなもの

根底の理由になっているように思えます。

 

La-Based minorの欠点。

それは、このテンデンシーが直感的にわからないのですね。。。

 

 

La-Based minorでは一番安定した「主音」が「La(ラ)」ですので、

メジャーとマイナーでボス(主音)になる音が

Doだったり、Laだったり歌い方が変わるんですね。

これが歌いにくい原因になっているようなのです。(私の場合は)

主音はマイナーだろうがメジャーだろうが、いつもDo(ド)にしようよ。

それがDo-Based minorですので、歌う時の混乱がないのです。

 

 UNOジャズさんは、そこを私のような未熟者にもわかるように説明されていて、

しかもソルフェージュのメソッドを持っていらっしゃる。

せめて書籍で教えを乞いたいのですが、、、悲しいことにタイ在住の身。

Kindle版を作ってくれないかなあ。

 

 

 

 コードについても、このように捉えるべきでは?

メロディについては「移動ド ソルフェージュ」で

把握するってことでよいのですが、

コードは?

 

f:id:pianosukisugiru:20210417123256p:plain
 

 Gマイナーのダイアトニックコードスケールをこのように度数で把握するのは

ジャズの王道ですが、

その際も、Gmを「Ⅵm」ではなく「Im」と把握

そうすると、

例としてマイナーツーファイブ進行

「Am7b5-D7-Gm7」→

「Ⅱm7b5 Ⅴ7 Ⅰm」

 

のように、ローマ数字でも2,5,1になりますね。

この方が、コード進行の「機能(トニックマイナー、ドミナント、サブドミナントマイナー)」がハッキリするので、優れていると感じます。

 

しかし、最近思うのですが、、、コードの把握においても

ⅠⅡⅢⅣⅤⅥⅦ のかわりに

Do Re Mi Fa Sol La Ti をコードにも使ってしまう方が合理的なのでは?

と感じています。

Gマイナーで言うと、Do m(Gm) Me(Bb)みたいにね!

その方が、慣れるとやりやすいような気がしてねえ。。。

 

メロディが「ドレミ、、」でコードが「1,2,3」っていうのも

何か統一感がないんですよね。

脳のリソースを地味に食うような、効率の悪さを感じています。

 

というわけで、

今、私はかつて「La-Based minor」で覚えた楽曲を、

「Do Based minor」でソルフェージュしています。

苦手なので、けっこう大変です(;'∀')

もう声に出して歌っているので、家の人に不気味がられていますね。

 

次回の更新は4月26日(土)になります。

お読みいただきましてありがとうございました。

 

 

 

スポンサードリンク