相対音感保持者のわたし。
絶対音感ありません(>人<;)
すると、あらゆる調で、
「その調の」ドレミファソラシドでメロディが聞こえます。
これっていわゆるクラシック的な「楽譜を見て演奏する」ということと、
相性が悪いというか、なじまないのですね。
今日はその辺について軽く書きます。
耳コピピアニストはこうして誕生する
耳コピピアニスト、というのは、
こんな感じでピアノに取り組んでいることが多いかと思います。
基本的には、
「曲を覚えるフェーズ」
と
「ピアノを練習するフェーズ」
っていう二つのフェーズがあるんです。
まず最初に来るのが
「曲を覚えるフェーズ」です。
(1)西野カナさんが休養宣言をしたというニュースを見て、
そういえば聞いたことなかったなあ、と思って、YOUTUBEなんかで聞いてみる。
(2)いろいろ聞いているうちに西野カナの曲では「Darling」という曲が、自分は好きだなあ、などと興味をもつ。そして、「Darling」という曲をスマホアプリ(iPhoneだと「ミュージック」)に入れて、持ち歩くようになる。
(3)何回も聞くうちに、歌詞と一緒にメロディも覚えてしまう。
メロディを歌えるようになった時点で、楽譜化する準備は整ったと考えてよいでしょう。
(4)IwriteMusicのような、楽譜を書けるアプリを使って、楽譜を書く。
↑私が採譜した西野カナの「Darling」
これは普通の人には驚愕する能力かもしれないけど、歌を正しく歌える人だったら、相対音感は基本的にあるはずなので、単なる慣れの問題だったりします。
自分が歌ってる音の高さと、音符の音の高さが一致すれば正しいので、それを書けばよい。
なれると、相対音感が育って、メロディがドレミで聞こえる確率がアップします。
いちいち声と参照しなくても、スラスラと書けるようになります。
しかし、音の長さとか、休むところ、とかをちゃんと楽譜に書けないとできない。
これを「リズミックノーテーション」と言い、基本的な楽譜の書き方を学べばわかります。
わからない人は勉強しましょう!
↑これは、その辺の事情を扱った良書。決定版的な一冊ですね…
(5)私はコードは聞き取りが困難なので、ネットで調べてます。実際に弾き歌いをする。コードとメロディが合ってなかったら、「あれ?なんか違うかも」と気づくものです。
ちなみに、わたしはiPadにPerfect Pianoというアプリを入れていて、それで弾き歌いをやってます。
いい歳したおっさんが「ねえダーリン、ねえダーリン」と歌ってると怖いので、外で作業するときな、周りの目を気にします…
(6)メロディとコードを記述したら、楽譜が完成!プリンターで印刷します。
以上です。
ちなみに、いわゆる本物のピアノは全然使いません。楽譜も使いません。
頼りになるのは、耳と自分の声だけです。
ミュージシャンとは、そうあるべきかな、と勝手に思ってます。
道具はiPhoneとiPadを使うので、家にいる必要もありません。
電車やバスに乗ってる暇な時間にやってます。
1曲の採譜に、2-3日かけてます。
磨くべき能力は
「アプリの使い方」「リズミックノーテーション」「歌唱力」「相対音感」ですね。
ここまでが曲を覚えるフェーズ。
なんとなく、クラシックピアノやってるのに、歌わせると音痴だなあ、とか、演奏させてもノリがイマイチだなあ、という人がいるものですが、そういう人は、上にあげたような能力が鍛えられていないためだと思います。
耳コピピアニスト特有の難しさ
で、いよいよ次に、実際にピアノの前で
「ピアノを練習するフェーズ」に入ることになるのですが、
具体的には、メロディとコードを記載しただけの、IWriteMusicで作った楽譜を使って、それを適当にアレンジしてピアノを弾くことになります。
これが、なかなかノウハウがいるところです。
音楽理論とか、アレンジテクニックが必要なのです。
クラシックピアノでは、あまり求められない能力ではないでしょうか。
難しさその1
相対音感保持者の場合、頭の中のメロディはその調のドレミファソラシドで鳴っている。
西野カナの「Darling」の歌いだし歌詞で言うと「ねえダーリン、ねえダーリン」のところを例にとると
キーがFで
ファーソファラー、ドーレーラー、と弾くべきですが、
頭の中では
ドーレドミー、ソーラーレー、のような音が鳴っている。
だから、実際弾く音を、瞬間移調して弾いているのですね!
「そんなこと出来るのか!」と思うかもしれませんが、
相対音感の耳コピピアニストはみんなやってるんじゃないかなあ。
もっと言うと、可能なら楽譜はなるべく見ないで弾いた方がいいですね。
楽譜に書いてある音と、頭の中のドレミが一致しないと、なんか混乱するからです。
こんな感じなので、耳コピピアニストは
クラシックみたいに楽譜を弾くのが苦手な人が多いと思います。
難しさその2
クラシックだと、右手パートはこう、左手パートはこう、と「ちゃんとした楽譜」があるものです。
しかし、耳コピピアニストには、そんなまともな楽譜は存在しません。
コードネームや曲のリズムパターンなどから、こうやって弾こう、と独自のアレンジを繰り出していかないといかんのです。
ここが難しく、かつ独創性を求められる楽しめるところでもあるので、
その辺の話を今後のブログ記事にしようと思っています。
ということでいかがでしょうか。
次回の更新は2月2日(土)になります。