ゆう@天音理心流©︎です。
今日の記事は、当ブログの中で、かなり重要度が高い記事になります。
自分にとっても、今日の記事の内容は大きな課題です。
毎日、少しずつ練習している内容です。
(なのに、なぜかネットの情報がない。不思議なことです)
ピアノが難しいのには明確な理由があります
ところで質問、なのですが
ピアノが「難しい理由」を考えたことがありますか?
あまりにもレンジの広い質問なので
人によっていろいろな考えがあると思いますが…
ブログ主の答えとしては
「2つのメロディラインを同時に処理する」のが難しい
ということが大きいかな、と考えています。
管楽器やボーカルのような同時に1音しか出ない楽器にはない難しさですよね。
当記事では前半で2つのメロディラインのお話を詳しく語り、
後半で練習のやり方を提示したいと思います。
2つのメロディラインってそもそも何のこと?
ソロピアノを考えたときに「2つのメロディライン」って何のことでしょうか?
「主旋律」と「ベースライン」です。
一般的なバンドスタイルでは、
「歌」が「主旋律」「ベースギター」が「ベースライン」ですね。
ソロピアノだと、
この2つのメロディを「右手が主旋律、左手がベースライン」と
両手で弾くスタイルになります。
ポピュラー音楽は、いわゆるホモフォニー(単旋律)音楽で
「ひとつ(ホモ)のメロディ」に「コード」がつくという構造であると
言われています。
だから、曲の中にメロディラインが2つある、と意識して
曲を弾いてる人は少ないかもしれませんね。
しかし、ブログ主は「主旋律」と「ベースライン」の間に2声対位法が成立しているポリフォニー(複旋律)音楽の側面がある、と考えています。
ちょっと試してほしいのですが、
好きな曲を聞きながら、ベースを口で歌えますでしょうか?
そんなことやったこともないよ、という人が大半だと思います。
なぜ「頭の中で2つのメロディを同時処理する」必要があるか?
音楽に深みを出そうと思うと、複数のメロディをまぜることが不可欠だから
ということです。(個人的な意見ですけど)
絵に例えて言うと「複雑な色」を出そうと思うと、
「むらさき」=「赤」+「青」
「オレンジ」=「赤」+「黄色」
のように、2つ(あるいはそれ以上)の絵の具をまぜますね。
音楽だと、複数のメロディをまぜる(同時に演奏する)ということが、
表現の可能性を広げるって感じですね。
頭の中で2つのメロディに同時に気づいていて、何の音が鳴っているかわかっているというマインドフルネスな状態。
これが理想だと思います。
たぶん、ですが、ポップス曲を聞くと、
世間の普通の人は「歌のメロディだけ」を聞いています。
これは「カクテルパーティー効果」で説明できます。
人間の聴覚は、ある対象に意識を集中すると、他の音は意識に上がらなくなるのです。にぎやかなカクテルパーティーの会場で、会話している相手の声が周囲の音にまざっていてもハッキリ聞こえる、という現象です。
2つのメロディを同時処理する脳の作り方
では、どうすれば「2つのメロディに同時に気づいていて、何の音が鳴っているかわかるようになる」のでしょうか?
ブログ主が実践している方法を2つ書いて、読者さまの参考に供したいと存じます。
【方法1】モーツアルトの幼少期の作品を使う方法
モーツアルトはメロディが小鳥のさえずりのように愛らしいです。初期作品は「対位法」というポリフォニーのテクニックを使っていて、「2つのメロディ」がいい感じで歌っています。ブログ主は下の2曲を使っています。
【使い方】
①左手パートのメロディを声に出して歌えるように練習する。
②ピアノで右手パートのメロディを弾く
③ピアノに合わせて左手パートのメロディを声に出して歌う
ピアノの右手パートメロディに合わせて歌おうとすると、
どうしても「つられて」しまいます。
なるべくつられないように、正確な音程で歌えるようがんばりましょう。
成功すれば、脳が2つのメロディの同時処理を出来ていると考えます。
【方法2】好きな曲をユーチューブで聞きながらベースパートを歌う。
曲のコード進行を調べて、ベースパートをYouTube動画に合わせて歌います。
もちろん、あなたはベースギターではないでしょうから、
低い声は出ないですね?1オクターブ上で歌います。
これも、やってみるとわかるのですが、
主旋律(ボーカル)に「つられます」。
そして、多くの曲で使われる4度進行は
音の距離が離れているので、歌いにくいです。
うまくベースを歌えるようになれば、
頭の中で2つのメロディラインを処理できているとみなします。
こんな練習を続けると、音楽が今までと違った聞こえ方をしてくる感覚が
芽生えてくると思います。
今まで「オレンジだ」と感じていた色が、
「赤と黄色」に見えるような感じです。
参考書籍を紹介します。
「2つのメロディ」についてもっと深い学びをしたくなる方もいるか、と思います。
そんな方は、次の本を読んでくださいね。
この本のよいところは、
コードネームから対旋律を作ってみよう、というアプローチなので、
本物の?クラシック音楽の対位法の教則本(読んだことはないですけど)より
とっつきやすいところです。
ちょっとチラ見せしましょうか(笑)
どちらかというと、作曲をする人に向いた内容です。
最後の方はストリングスアレンジの話題になっていましたので、
そういう音楽を作りたい人にもおススメです。
(ブログ主にはストリングスの知識もないですし、難しすぎました)
実践的なところは、
メロディと対旋律が3度と6度になってるときれいに響くよ、とか、、、
輪唱風のアレンジ方法。これなんか、対旋律パートを歌うと楽しそうです。
こういうアレンジが出来ると、
コード+メロディ、だけの単調なピアノを抜け出して、
あっと驚く演奏ができそうですね。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。