ゆう@天音理心流です。
心の底から愛してるって言ってみたくて
愛してるって嘘を振り撒いてきた。
はい?
これは、わかる人はわかるのでしょうけど、
「推しの子」というアニメのキャラクター「星野アイ」のセリフですね。
6月に入りましたが、お元気でしょうか?
最近、「推しの子」というアニメに年甲斐もなくハマってしまい、
流れでYOASOBIの「アイドル」という曲を聴く機会がありました。
展開が早くて、音使いが冴えている、興味深い曲…。
YOUTUBEがメチャクチャ再生されていて驚きました。
新しい曲と古い曲、どっちがクオリティ高い?問題
ジャズピアノが好きで、
自分がまだ生まれていないくらいの昔の音源を聴いていることが多いのですが、
ジャズピアノの話をすると何の話かわからなくなるので、
ここではポップスについて考察してみましょう。
まず、いきなりカネの話で恐縮ですが、音楽市場について。
日本の音楽市場は1998年にピークをつけて6000億円市場だったそうです。
今は最盛期の半分、といった感じか。
インフレ率を考慮すると、実質もっと減ってるのだろうか。
YOASOBI、Ado、藤井風、など、令和にブレイクした天才的な新人さんもいますが、才能はカネに吸い寄せられてしまうのもまた事実。
才能あるクリエイターが、音楽業界に魅力を感じなくて他の芸術フィールドに行ってしまうこともあるのでしょうね。
ということを踏まえて、昔の音楽業界の方が人材面は層が厚かった、
と言えると思います…。
しかし、作品、という点から言うと、
今の曲の方がクオリティが高いのではなかろうか?と感じます。
昔の曲は、良くも悪くも「フォーマット」のようなものがあって、
そこから逸脱している曲が少ない気がします。
わたしのインスタは1970年代くらいの洋楽曲のカバーをあげるのが最近の傾向ですが、
Olivia Newton-Johnさんの
Have you never been mellow?(1975年)
Carpentersさんの
I need to be in love(1976年)
を弾きましたが、
構成はイントロ、Aメロ、サビ、みたいに進むし、
コード進行も、王道的なパターン。つまり、ありふれています。
たしかに綺麗なメロディです。歌詞も意味が深い。歌、とてつもなく上手い。また、素直な音使いでピアノという楽器にもよく馴染む。
それでこの手の洋楽を採用しているのですが、悪く言うと予定調和的なのですね。
私はある時期を境に、洋楽がつまらなくなって聞かなくなったのですが、それも予定調和的なところに飽きてしまったためです。
しかし、YOASOBIの「アイドル」は、なかなか攻めていますね。
私の少ない語彙で言うと、イントロは4度堆積コードで調性がぼかされている感じで、フリジアン旋法なのか?(よくわからない。G#を主音にすると、ド、シ♭、ド、レ♭、ド、シ♭、ド、となるところ)など、トキシックな仕掛けがあるように聞こえます。
もっとも、最初は普通の音楽だったのが、
途中から攻めた作品を採用したアーティストもいます。
ブリトニースピアーズ
Toxic(2003年 アルバムin the zone)なんか、傑作だと思います。
話を戻して、
わたしはYOASOBIは「夜に駆ける」くらいしか知らない人間です。
しかし「アイドル」は、いい意味でその印象を裏切られたんですね。
YOASOBIには新しい境地を開くチャレンジ精神、のようなものを感じます。
これからも注目したいですね。
…わたしの感想は、単に、私が最近の曲に疎いから、耳が慣れていないのかもしれませんが、曲のクオリティは昔より今の方が面白いかな、と思います。
研究や演奏のやりがいを感じます。
「アイドル」をピアノで弾くイメージがまるで湧かない
せっかく感動したYOASOBIの「アイドル」をピアノカバーしたいです。しかし、何をどう弾いていいのやら、です。
昔の洋楽曲だと、ここはこうで、みたいなアレンジが自然に出てきますけど、
そういうイメージが全く湧かないです。
原曲を聴いても、ほー…と感心するばかりです。
「アイドル」をカバーしてる最近のYouTubeピアニスト(はらみちゃん、とかRu’s Pianoさん)を聴いてみましたが、なかなかアレンジに苦心なさっているように思えます。
これはピアニストさんにとってはチャレンジですね。ワクワクしています。
👆安定のクオリティ、PRINTGAKUFUさんのアレンジ。
やはり、今、世の中で聴かれている音楽を聴いて、
自分のピアノに落とし込んで弾いていかないとな、と思いました。
それがマンネリ化を防ぐためにも大切なことではないか、と。
YOASOBIさん、素敵な作品をありがとう。
次回の更新は6月11日になります。